2002年12月01日

【ペイ・フォワード】

(DVD)2000/米/ミミ・レダー
 初盤、中盤、まあ、こういう風にはうまくはいかんよな、世の中…と思いつつも結構楽しんでみてたんですが、ラストで愕然。なぜあんなふうにしちゃうかな。あのまま、終わっても良かったのに。ちょっとおとぎ話風の、世界も人間もまだまだ捨てたもんじゃないよって風味の映画になったと思うのに。オスメントくんが刺されたとたんにいきなり「泣かせてやろう!」意図が見え見えな印象を受けてしまって、さーっと醒める私。…でもじわんと来たけど(笑)。子供が死ぬのはいけません。若い人が亡くなるのはいけません。とても悲しいことです。なので、悲しくなったんですが、その後のろうそくのシーンはもっといけない。追い打ちをかけられてもっと醒めてしまいました。
 ああいうシーンで本当に泣かせようと思ったら、途中をもっと違う作りにしていかないといけないんじゃないかなあ。うまく表現できませんが。あの話の流れではちょっと…なんというか、余りにもすっ飛びすぎているような気がする。
  あの子は一種の「伝説」となったわけで、映画製作者はそれを狙ったのだろうけど、その部分に感動できない、と言うことは、見ているこちら側にとってあの子は「伝説」にはなり得なかった、と言うことだろうか。あの子は普通の子よね。普通の子が伝説になる、と言うのも美味しい筋立てかもしれないけど、そこまで惹かれるものがあの子供にも映画の筋立てにもないと思う。これは脚本や演出やら全部の責任になるのかなあ。映画制作のことはよく知らないので、私にはわからないが。

SayaT at 2002年12月01日 09:59
コメント
スパムが多いのでコメントは停止しています。