2002年11月01日

【R.P.G 】宮部みゆき

 宮部みゆき
 書評を読んで、今ひとつかな、と思っていままで手を出してなかった。先日外出した時用の時間つぶし本を持っていくのを忘れていて近くの本屋で購入。やっぱり今ひとつだった。最初はそれなりに面白かったのだけど。「ネット」というバーチャルな世界でのバーチャルな関係、と言うちょっと今風な設定を使った、話題性だけの小説のような気がする。(あくまでもこれも個人的感想(^^;))。宮部さんのは当たりはずれが少なくて大好きなんだけど、これは今ひとつでした。人間の掘り下げが足りないような気がする。

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2004年12月24日

【エンジェルエンジェルエンジェル】梨木香歩

梨木香歩/新潮文庫
 梨木香歩氏の本は文庫で出ているのを見つけるとつい買ってきてしまう。始めて読んだのは「裏庭」だった。特になんと言うことはないのだけど、でもどこか印象に残る。時々読み返したくなる。絶対手放せない本の中の一つだ。
 私はこの人が書く小説のテーマというかなんというか、そう言うものがとても好きなのだろうと思う。でもいつも構成で引っかかってしまうのだ。読んでいてなんかこうしっくり来ない部分がある。書いてある内容ではなくて、構成の面で。上手く言えないのだけど、手が届きそうで届かないような、もどかしい思いがいつも残るのねえ。それが何なのか、具体的にはよう言わないのだけど。

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2003年07月12日

オコナー短篇集

 昨日本棚を漁っていて、オコナー短篇集を発見、引っ張り出してくる。中学生か高校生の頃買った文庫だ。よく分からない、面白くないなあ、と思った記憶がある。が、何となく捨てがたくて今でもまだ本棚に並んでいる。なので、再読してみた。

 やっぱり分からないなあ(^^;)。黒人解放令辺りのアメリカ南部の白人の事と、キリスト教のことがよく分かってないと理解できないのかもしれない。私が嫌いなタイプ(生理的嫌悪感を感じるタイプ)の人物が多く登場することも、読んでいて面白くない理由の一つだろうな。オコナー短篇集はまたしばらく本棚の飾りになってしまいそう。

余談:面白くない、と、分からない、は別物なので、この本が捨てられない。面白い、面白くない、は、個人的好き嫌いの問題だから、面白くなくても「何となく分かる」本はある。逆に、分からなくても面白い本もある。これらは別問題なのね。私なりに「分かる」ことが出来たら、オコナーも私の本棚から消えてなくなるかもしれない。

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2002年07月23日

【終わりなき索敵】谷甲州

谷甲州/ハヤカワ文庫
「終わりなき索敵」はファンタジーでした。私的に。
いや、斜め読みしてしまったので、多分作者のメッセージが
きちんと受け取れていないのだと思います。
何度か繰り返して読まないと分からないかも。

今までのシリーズとは違うなあ、と言うイメージ。
エリヌスもちょっと違うなあ、と思ったけど。
(エリヌスはウエットだったかな、少し)
索敵は…ファンタジーだな(^^;)
でもラスト、しんどかったですね。切ないとは少し違う。
タイトルどおり「終わり」がないのね、と。
救いがないなあ、と感じたからかな。
敢えて見ないように、考えないようにしている、
人類の暗部をそのまんまストレートに
目の前に突きつけられてしまいました。いやん。
古来から何も変わっちゃいない。人間と言うもの。
将来的にも変われない。
突き詰めたら生きていけなくなるじゃないですか、と、
私は思うんですけどね。

それでも生きていくのが人類か。いや、生物か。
欲が深すぎるのね、きっと。

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