2004年12月25日

【魔界転生(1981年版)】

(劇場)1981/日/深作欣二
 最近リメイクされた奴じゃないです。20年以上も前に上映された、「初代(?)魔界転生」です。千葉真一と沢田研二が主役はってたかな。友人が真田広之(当時まだとっても若かったのねー(笑)私も若かったけどさ(爆))の大ファンで、私は興味なかったのに彼女に引きずって行かれた映画。でも予想に反してとても面白かった。それまで私は映画は「セットものはちゃちで詰まらない。やはりロケものじゃないと」と思っていたんですが、その思いこみを覆してくれた映画でした。「セットものでもとても幻想的で不気味な箱庭的な世界を見事に作ってるなあ!凄いわ!」と。セットも捨てたものじゃないわ、と思いました。ガラシャ夫人の佳那晃子の妖艶さと柳生但馬守役の若山富三郎の不気味さにほれぼれ。すっかり富三郎のファンになって、その後彼が主役を張っている別の映画を見てびっくり。普通のおじさんじゃないですか! 役者って凄いなあ、と感嘆しました。最近リメイクされたのを見て、懐かしく思い出しているところです。
 当時は映画館によく通って、見た映画のパンフは購入していたので、数十年経った今感想書くのにも便利だわ(笑)。子供が出来てからは映画はビデオをレンタルして家で見るものになってしまった。たまに映画館に行ってもパンフ、買わないですねえ。

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2005年02月14日

【マスター・アンド・コマンダー】

(DVD)2003/米/ピーター・ウィアー
 ダンナが借りてきたDVDを横取り観賞。
 単純明快に面白かったわ。話はなんと言うこともなく、有能な船長率いるイギリス軍艦とライバル(?)のフランス軍艦の追いかけっこ。でもねっ帆船が凄いんですよっ嵐の海で帆船が翻弄されるんですよっ大風の中、マストの上で水夫が必死で帆をたたんだりするわけですよっ。海霧の中に帆船がぼーっと浮かんできたりするわけですよっ
 …つまりそう言うわけで、もう、帆船と操船を楽しみましたとも。映画館の大きい画面で見たかったなあ。

 最初に書きましたが、お話しとしてはどうなんでしょうねえ。一応海の男のロマンとか、有能な船長のカリスマ性とか荒くれものな海の男達を従えていくためには何が必要なのか、とか、士官候補の子供たち頑張れ!、とか、この時代の航海ってほんとにシビアだよねえ、それでも人間は海に憧れ海に出て行くとか、…ごったまぜでなんだかハッキリせず。でも全体には適当にまとまっているので、退屈はしない。私は帆船見るのが好きなので、楽しかったです。エル・アルコン思い出したり宝島思い出したり深紅の帆を思い出したり…(^^)

  
余談。帆船大好きこの時代の航海大好きなダンナの感想。
「海の男のロマンって言うから、期待してたのに!士官候補生の少年達の成長物語って言うから期待してたのに!」 期待はずれだったようで「なんかチマチマしてた…」とがっくりしてました。「白兵戦なんかになるとね、水兵の半分くらいは死んじゃうんだよ…」「修理のための木をいっぱい積んでいくと他の積み荷が積めなくて儲からないんだよ…」とぶつぶつ言ってたのは、大航海時代かアトラスか、なんかそのあたりの経験でしょうか(笑)
 
余談その2。やっぱりねえ、神懸かりなじいさまが一番危険だなあ。「板子一枚、下は地獄」、船乗り達は縁起を担ぐから大変。そうでもないと、あの時代乗り出していけなかったんでしょうね。死んでしまったあの青年は哀れだが、でも、彼は海には向いていないよなあ。陸上勤務向きだったのだな。でも訓練中には当然航海に出ないといけないだろうし、本人出たくなくても家系が海軍家系だとオヤジ様には逆らえないだろうし…と、まあ、いろいろ脳内補完をすれば楽しめるのですが、逆に言うと補完をしないとなんだか中途半端な映画って事になるんでしょうかね。

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2003年05月31日

【マトリックス・リローデッド】

(劇場)2003/米/ウォシャウスキー兄弟
 リローデッドを先行上映で見てきました。マトリックスは未見だったのに、リローデッドを見るなんて凄い冒険だったかも(笑)。マトリックスはその後TV放映されまして、それで見ました。 まずはリローデッドの感想から。
 面白かったです! 前作を見ていないのでストーリーはちんぷんかんぷんでしたが、見ているうちに世界設定くらいはそれなりには分かってくるし、予言者のおばさんの話は面白かったし(システムがどうのとか、違う動きをするプログラムが捕まえられ処分されるとか、逃げ出したプログラムがエグザイルになるとか。この「エグザイル」という表現が好き。「バグ」じゃないのね(笑))。なので、ストーリー的にもそれなりに楽しめました。意識を持ったプログラム達。グレゴリー・ベンフォードの「ミー/デイズ」を思いだしたり(あの小説、好き)。
  が、なによりもアクションですね、この映画は。動きがとてもきれい。かっこいい。時々止めが入るアクションシーンの撮り方も面白かったです。ダークスーツのおじさんたち(エージェント・スミス)がワラワラ出てくるところはウケまくりました。
 ラストに近づくにつれストーリーの方がまるで分からなくなって、こりゃ困ったな、と思っていたら to be continued でしたんで、3作目も出たら見に行こうと思っています(^^)

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2004年12月25日

【マトリックス・レボリューションズ】

(劇場)2003/米/ウォシャウスキー兄弟
早速見に行ってきたんだけど、ふぅむ…と。リローデッドで「ああ、面白そうな設定と世界だなあ」と思っていた部分については何もなく全て肩すかしだし、アクションもリローデッドの方が良かったし。私的にはとってもイマイチだったかな。でも、すっごく笑えました。全人類スミス化計画。ところで、あれでなんで戦争が終わるんでしょう。機械に情けをかけられて、とりあえずお目こぼしで放置して貰えるようになっただけのような気がするんですが。絶対近い将来また戦争が起こるよ、あれでは。睡眠槽の中の人間たちを、あれではいけない!と言う人が絶対出てくるんだから。(2003/11)

SayaT at 2004/12/25 | Comments [0]

2003年06月07日

【マトリックス】

(TV)1999/米/ウォシャウスキー兄弟
で、TVでマトリックスを続いて観たわけですが、2を先に観てしまったためかなり拍子抜けでした(^^;)。つまらなかった、と言っても良いかもしれない。まず、アクションの切れが2とは全然違いますねえ。ネオにしてもトリニティにしても(モーフィアスはあまり変わりなかったかな)。2の方が格段にかっこよくて凄いです。4年間の間に鍛えたんだなあ…と役者さん達に感動。カンフー自体はそう好きではないのですが、ネオ達の動きは純粋にカンフーではないため、ダンスを観ているような気分になります。鍛え抜かれた人間の身体の動きのなんと美しいこと。リローデッドではそう感じましたが、マトリックスの方ではそう言う美しさとか切れの良さは感じませんでしたねえ。1999年当時に映画館で観ていたらまた感想も変わったか、とも思いますが、元々「カンフーがあまり好きでない+特撮ものやワイヤーアクションにも興味がない」ですから、多分「評判の割にはあまり面白くなかったなー」で終わっていた可能性が高いです。
 ストーリー的にも、ふぅん、と言う感じかなあ。「胡蝶の夢」ネタですね。この辺りを掘り下げていけば、また全く違ったとても深い意味を持つ映画になったかと思いますが、これはそう言う映画じゃないですね。人間の畑にしても、機械も効率の悪いことでエネルギーを得るのねえ、とか思わず思ってしまうし、睡眠槽で夢を見るネタもあちこちのSFで転がっているので目新しさも特にないし、ご都合主義的な安易な展開もちょっとなあ、と(キスで目覚めますか(^^;))。いや、悪いというわけではないけど、良いと言うわけでも決して無く、これはアクションを見せる映画なんだな、と言う印象。そのアクションに感激できなかったので、私にとっては「マトリックスはあまり面白くなかったなあ」という感想になってしまうのでした。
 しかし、とりあえずの世界設定、話の流れは分かったのでリローデッドをもう一回観たいな、と思っています(^^)。(なんでシステムの中に組み込まれている予言者が反乱を起こしているのかが、どうも分からない)。でもって、半年後の3がとても楽しみ。今度はどんな画面とアクションを見せてくれるのかな?
 余談。一緒に観ていた高校生の長男が「仮想世界であろうと、そのことに全く気が付かずに普通に生活できていて普通の人生を送れるんだから、そのままでいいじゃん。なんで起こすのさ。僕ならずっと寝ていたいな」とのたまいました。確かになあ(^^;)。難しい問題ですね。気が付かなければそれで良い。でもいったん気が付いてしまったら。そこから地獄が始まりますね。(ああ、だから、睡眠槽から救出できる人間と出来ない人間といるんじゃん。と、今思ったわ)
 自分は人間で蝶になった夢を見ているのが、実は自分は蝶で人間になった夢を見ているのか。誰にも答えられない疑問。認識論になってしまう。ずっとむかし。自分が観ている物差しのメモリ(例えば1cmの長さ)と、他人が観ている物差しのメモリの長さは「同じ」なんだろうか。もし違ったとしてもそれは誰にも分からないことなんじゃないだろうか、と延々考え込んだことがあったけど、それと同じね。(結果、もし基準としている長さの認識が人によって違っても、そこから相対的に全ての長さが測られていくのなら、何ら問題はない、と結論を出しましたが、あっているのかどうかは私にはわからない(^^;))(2003/06/06 記)

SayaT at 2003/06/07 | Comments [0]

2005年02月15日

【ミスティック・リバー】

(DVD)2003/米/クリント・イーストウッド
 なんだかとっても気分の悪くなる映画でした。気分の悪くなる映画といえば、例えばトリアー監督のドッグヴィル…ああいうのは良いんです。狙っているのが分かるから。皮肉たっぷりなのもわかるから。でもこのミスティックリバーは…本気で信じてますか!?という印象があって非常に気持ち悪い。
 なにが、というと、「手段はどうあれ家族を守るお父さんは素晴らしい」。殺されたデイブはどうなる? ちょっとした切っ掛けでその後の人生が変わる。これは分かる。助かった二人はそれを背負ってきていた…はず?なのに、また、その、デイブが貧乏くじを引く。いや、ここで貧乏くじを引いたのではなく、最初の躓きがずっと尾を引いて彼の人生を閉じてしまったということだろうか?それならそれで良い、でも、あの終わり方は何?ジミーの嫁さんのあの笑みは何。ショーンのあの行為は何。確かにデイブの嫁さんはかなり不注意だったかもしれない。少なくともジミーに話すべきではなかった。でも、それがあの結果だとはあまりにも情けない。当然のように「あなたは正しい」と言い切るジミーの嫁さんが恐ろしい。それが、悩むジミーを助けるための奥さんのフォローとして、また、自分のだんなを信じきれなかった、デイブの嫁さんとの対比として描かれたものであったとしても、それを表すためにああいうアプローチと表現をとった、という監督の意図が私は恐ろしいんである。
 
 つまり、あの映画でかかれていた内容が恐いんではなく、映画の描き方(アプローチの仕方)がいやなのである。何か根本的に間違ってないか? ともかく、私にはよく分からない映画である。

  
何でホラーと間違っていたか、というと、クリムゾン・リバーとごっちゃにしていた模様(笑)。あちらもホラーというよりサスペンスらしいけど。

SayaT at 2005/02/15 | Comments [0]

2004年12月25日

【ミツバチのささやき】

(DVD)1973/スペイン/ヴィクトル・エリセ
 映像美ですねえ。ロング・ショットが美しいです。ゆったりとした時間の流れと空間を感じます。ポネットなどに通じる雰囲気を感じるなあ。台詞の少ない淡々とした進行。要所要所を押さえる、美しい音楽。でも決して耽美におぼれてなんかいない。私はこの頃のスペインの政治的情勢がしっかり掴めていないので、味わうのに損をしている部分が大きいかもしれない。観客をぽんっと突き放した感じもします(そのあたりがハリウッド映画と違いますねー)。だから余韻がとても残る。アナがもうとても可愛らしいです。おまけ映像観てたら、あら、「テシス/次に私が殺される」に出演してるんですね。こちらはなんかグロそうなので借りるの躊躇していたんですが、借りてこようかな。(2003/07/11記)

SayaT at 2004/12/25 | Comments [0]

【耳をすませば】

(TV)1995/日
雰囲気の良いアニメでしたねー。背景が良いなあ。宮崎さんのアニメは背景がきれいで大好き。おばさんはとっても郷愁を誘われるんですけど、同時にとっても恥ずかしくもなります(笑)。しずくーーーっとか叫ばれるとあああーーっ恥ずかしいっと(爆笑)。中3で「結婚しよう!」もないだろうともおばさんは思いますが、中3の頃は夢見ていたかもしれませんね。私の場合、現実の男の子は眼中にはなかったですけど、小説やマンガやそう言う仮想世界をひたすら夢見ておりましたねえ。良い時代でした。…と今だから言えるんですけどね。いろいろ悩んでいろいろ考えていろいろ自分で決着をつけようとしていた時代、ですね。また観てみたいな、とちょっと思うんだけど、観てるとやっぱり恥ずかしくなるから、もう観ないかな(笑)

SayaT at 2004/12/25 | Comments [0]

2003年07月23日

【メメント】

(DVD)2001/米/クリストファー・ノーラン
メメントは見たけど、おお、2回見ないと細かいところはわからないなあ。お客様が帰られたら2回目挑戦しよう(来客があるので掃除せにゃならんのに、放り出してみてたんですな。大馬鹿者な私)。大体のところ…というか、一番芯になる部分は分かったと思うのだけれど(勘違いしているかもしれないけれど(^^;))、しかし、やるせない話ですね。彼がひとりぼっちであるのが一番いけないな。家族・親族は奥さん以外いなかったのか、彼が拒否したのか。いや、映画の中の話ですけれど(^^;)。現実ではこうはならないでしょうけれどね。そう言う部分をしみじみと感じてしまったのでした。(2003/07)

SayaT at 2003/07/23 | Comments [0]

2005年01月24日

【モンスター】

(劇場)2003/米独/パティ・ジェンキンス
 ちょっとだけおっかなびっくりで見に行ったんですが、まあ、観て良かった、と思える映画で良かった。
 これもある側面から見た真実であり、だからといってその行為が許されるものではないにしてもいろいろと考える部分はたくさんある、と言うことを見せてくれる映画でした。思うに、世の中をしっかりと渡っていけない人というものには、人生におけるいろいろな選択をことごとく間違った方へと選んでいってしまう、と言う面はないだろうか。一つの間違いが次の選択の幅を狭め、修正することがどんどんと難しくなっていってしまう。大人になってからの選択ミスというものは、本人が責任を負わねばならないものなのだと思うけど、哀れなのは、そんな責任を負わされるべきでない幼少時にとんでもない選択を強いられ(選択を強いられる、というのはおかしいね。人間として生きていくのに極悪極まりないことを強制される、ということである)その結果、その後の人生における選択の幅が極端に狭まり、堕ちて行かざるをえない子供が世の中には多数いる、と言うこと。世の大人達は、子供が自分の頭で考え、選択し、その選択した結果の道を自ら歩んでいけるような力がもてるよう、おのれの子供たちを育てて行かねばならない。
 …と言うことはとても簡単だが、子供をそのように育てていくのは結構難しいことかもしれない。最近の世の中の情勢を見ていても(^^;)。自分で考え選択し、その行動に責任を負うことができない大人に、そう言う子供を育てられるはずがない。実際問題、私自身さえも自分の子供をそう言うふうにちゃんと育てているかどうかは分からない。ただ、自分で選択しその結果の行動に責任を持てる大人になって欲しいとは切に思っている。その前に自分がそう言う大人に育っているかって事からして疑問ではあるが、でも自分で選んだ道に対しては自分で責任をとろう、とは思っているしそう言う風に生きていきたい、とも思っている(実はただの臆病者という話もあるが、まあ、話がずれすぎるのでそれはまた別の機会に別の場所で)。
 …てな感じで、いろいろいろいろと考えさせられる映画でした。子供は産まれてきた時には皆同じものを持っているはずなのに、その後の人生がどうしてこうも変わってきてしまうのか。なさけない。

 以上は余談ですかね(^^;)。あとは単純に映画の感想を。アイリーンは愛されることに飢えていたけど、それ以上に「愛する」事に飢えていたような気がする。だから、「愛する」対象を見つけたあとのアイリーンはどうしようもなく切なく見える。それでもまだ、「殺す」事に理由を見出していた間は良かったのだけど、最後の犠牲者を殺してしまった時、彼女の中で全てが壊れちゃったんでしょうね。彼女が見つけた「愛する」対象がああいうおじいさんだったら、もしかすると彼女は更正できていたかもしれない。その後の人生を平穏に暮らせていたかもしれない。そう思うと、「モンスター」だったのは実はセルビーではなかったか、と言う気までしてくるのである。人に頼ることしかしない、人に求めるだけの、でも一見ひ弱で善良そうに見える、そして多分「純粋」でもある「子供」のセルビー(だからこそアイリーンもセルビーを守ろうとあんなに必死になったのかもしれない)。最悪の組み合わせよねえ。これは。が、人生なんてこんなもんで、こういう事は世の中にたくさんあるのだろう、とも思います。「あんたと私は住む世界が違う」という言葉はとても重い。

蛇足の余談。
「世の中をしっかりと渡っていけない人」という文章の意味ですが、「世の中をしっかりと渡っていける人」=「成功した人」とか、「生活レベルが上の人」とか、そう言う意味ではありません。自活できて人の道も踏み外さず、それなりに生きて、生活できている、と言う意味であります。山の中の一軒家で自給自足でヘイコラ生きているのでも、それでその人が納得しているのなら十分であるわけです。自分が現在置かれている境遇に納得できず、ある目的を持ってその目標に向かって必死になってる人もそれはそれでよいわけです。…ちゃんと生活ができているのなら……。

もう一つ。蛇足の蛇足。
「でも」「だって」「だけど」 …日常でこれらの言葉が連発されているとしたら、それはいけません。再考の余地有り。頑張りましょう。(何に?何を?(^^;)。いや、それも自分の頭で考えましょう) ……えらそうやな、自分(^^;)。まあ、私も頑張ります。人生まだ先は長いはず……。

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2005年02月17日

【モーターサイクル・ダイアリーズ】

(劇場)2003/英・米/ウォルター・サレス
 チェ・ゲバラの青春冒険旅行物語。後半部分は、その後のゲバラの運命を暗示するようなカットも所々入りますが、基本的には無鉄砲な若者2人の南米横断珍道中。若さゆえの無鉄砲さ、無防備さ、はちゃめちゃさがとても楽しい(君ら2人、よく生還したなあ)。
 これは、チェ・ゲバラに思い入れがあるかないか、彼への知識の有無でずいぶん感想が変わってくる映画だろうなあ、と思います。ちなみに私自身に関して言えば、ゲバラに対しては大まかなアウトライン知識しか持っておりませんし(ゲバラが医学生だったってのさえ知らなかったよ)、思い入れは全くなし。思い入れがあればもっと楽しめたのかもしれないし、思い入れがありすぎると描き足りなさへの不満が爆裂したかもしれません。

 現実のゲバラではなく映画のゲバラへの感想。エルネストはその思いを医療にはぶつけず革命に走ったのね。彼が求めたものは南米にもたらされたのでしょうか。あまり変わってないような気もしますが(あのあたりの政治や情勢には疎い私はよく分からない)。でも、革命ではゲバラが夢見たものは手に入らないね、多分。人間が人間である限り無理なような気がしますな。といっているだけでは何も始まらないので、何か行動を起こさなければならない。そういう意味であの2人は素晴らしい(行動の是非は今はとわない)。行動を起こせる人を私は尊敬します。

  
余談。チェ・ゲバラって「おい、ゲバラ」だったんだー。うちの本棚のどこかに、ゲバラの本があったはずなんだが、読んでみようかな、どうしようかな。読むなら他にキューバや南米の知識も必要になってきてしまうよ(というか、それらが分かっていないと面白くないと思う)。うーん…

SayaT at 2005/02/17 | Comments [0]