2004年03月25日

【夏解】

(劇場)2003/日/磯村一路
 もう、タイトルに惹かれて惹かれて見に行きましたが(夏至、半夏生、初夏、晩夏、冬虫夏草……夏の付く言葉が大好き)、今ひとつかなあ、と。なんかムードだけに流れているような感触が残りましたねえ。ひとつだけ。お寺のお坊さんがいう「失明した時点でその辛い行が終わるのです」という言葉。確かに終わるんだろう。いつ見えなくなるか、と言う「恐怖」の行は。でも、そこから新しい、で、もっと辛い行が始まるんじゃないか。見えない自分をどう受け入れていくのか、どう生きていくのか。目(視力)というのは、本当に生活に密着していますから。その辺りが全く描かれていないので、なんだかムードだけに流れたものに思えてしまったのかもしれない。解夏の意味が分かったので、それは嬉しい。(2004/03)

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2004年03月24日

【青いパパイヤの香り】

(DVD) /越・仏/トラン・アン・ユン
夏至がとっても良かったので、借りてきた一品。夏至の方が好きかなー。これも良いんですけれどね。画面はきれいだし、音楽も良いし。でも、今ひとつしっくり来ない。ストーリー面での不満が大きいからかもしれない。最初の辺り、少女が奉公先の家を探して歩き回る辺りから中盤までは好きだな。少女が大人になってしまってからはイマイチ。(2004/03)

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2004年03月23日

【指輪物語・王の帰還】

(劇場)2003/米・ニュージーランド/ピーター・ジャクソン
相変わらず映像は凄かったです。が、しみじみと。第3話はサムの物語だったなあ、と。一番好きなのは、狼煙が次々に上がっていくシーン。ああ、血湧き肉躍るとはこのことね。雄大な山岳地帯の風景と相まって、素晴らしかったです。…で、なぜこれだけしか感想が書けないか、と言うと、朝鼻炎の薬を飲んでしまったため、意識が半分飛んでいたからです。ああ、もったいない(^^;)。 
  ……その後、息子その2と2回目鑑賞に行きましたが、やっぱり感想は同じだったり(^^;)。狼煙が次々上がっていくところが一番好き。もうそれだけでいいや、私(笑)。あの、狼煙を監視する人達は、人が滅多と来ない(鳥たちでさえあまり見かけないであろう)山の上で1人ずっと待っているわけです。長い長い間、狼煙は一度も焚かれなかった。それでも彼は1人ずっと待っていたわけです。それがある日、遠くの嶺でいきなり炎が上がる。ああ、あれは狼煙だ。私は私の務めを果たす時が来た。そうして彼は、いつもすぐに火がつくように用意しておいた狼煙に火をつけるのです。
 …ドラマだなあ……!(と勝手に、ドラマを作り上げる(^^;)) (2004/02)

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2004年03月12日

【13階段】

(DVD)2003/日/長澤雅彦
 えー、半ばまでは結構良かったんですが。人間の尊厳だとか、生きる意味、生命の意味、死刑執行制度や罪と罰の意味。これはなかなかのドラマかな、と思っていたら、いつの間にかサスペンス風味を帯びてきて、あれ、これはサスペンスドラマだったのかな、と思っていたら(それでも結構面白かったですよ、この辺りまでは)、ラストの収束に向かって、それはないでしょう!の連発、最後のタンポポでだめ押し。やめてくださいよ~そのシナリオと演出は(^^;)、でございました(^^;)。すべてを台無しにしてしまったような気がします。結局何が言いたかった映画なのか。三上君は結局なんなのか。罪の意識を背負っていたのかいなかったのか、一番肝心な点だと思うんですが、それがまるでちゃらんぽらんになってしまった気がしますねえ。一番のペケがゆりちゃんですよ。ゆりちゃんのあの最後の言葉はいかん。ああいう言葉を言える人が自らの命を絶とうとしますか? で、目が覚めるのもいかん。まさか醒めないよね、まさかね、と思ってたらそのまさかなんだし。あああ…前半がもったいない。役者陣もなかなか良かったと思うのになー
 と、書いて2ヶ月…だんだんあの主人公の青年(三上君か)に腹が立ってきました。なんか凄く得手勝手な男に見える。あんな事件があって一番辛いのは女性なんだと思うんだが。君は君の思いに縛られていただけじゃないか。本当に彼女の事を思っていたのか? と、八つ当たりに近い(笑)腹立ちが。と言う事で、私、この映画嫌いです。と言いきってしまおう。(2004/04)

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