2005年02月15日

【ミスティック・リバー】

(DVD)2003/米/クリント・イーストウッド
 なんだかとっても気分の悪くなる映画でした。気分の悪くなる映画といえば、例えばトリアー監督のドッグヴィル…ああいうのは良いんです。狙っているのが分かるから。皮肉たっぷりなのもわかるから。でもこのミスティックリバーは…本気で信じてますか!?という印象があって非常に気持ち悪い。
 なにが、というと、「手段はどうあれ家族を守るお父さんは素晴らしい」。殺されたデイブはどうなる? ちょっとした切っ掛けでその後の人生が変わる。これは分かる。助かった二人はそれを背負ってきていた…はず?なのに、また、その、デイブが貧乏くじを引く。いや、ここで貧乏くじを引いたのではなく、最初の躓きがずっと尾を引いて彼の人生を閉じてしまったということだろうか?それならそれで良い、でも、あの終わり方は何?ジミーの嫁さんのあの笑みは何。ショーンのあの行為は何。確かにデイブの嫁さんはかなり不注意だったかもしれない。少なくともジミーに話すべきではなかった。でも、それがあの結果だとはあまりにも情けない。当然のように「あなたは正しい」と言い切るジミーの嫁さんが恐ろしい。それが、悩むジミーを助けるための奥さんのフォローとして、また、自分のだんなを信じきれなかった、デイブの嫁さんとの対比として描かれたものであったとしても、それを表すためにああいうアプローチと表現をとった、という監督の意図が私は恐ろしいんである。
 
 つまり、あの映画でかかれていた内容が恐いんではなく、映画の描き方(アプローチの仕方)がいやなのである。何か根本的に間違ってないか? ともかく、私にはよく分からない映画である。

  
何でホラーと間違っていたか、というと、クリムゾン・リバーとごっちゃにしていた模様(笑)。あちらもホラーというよりサスペンスらしいけど。

SayaT at 2005年02月15日 10:40
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