2005年02月06日

【オペラ座の怪人】

(劇場)2004/米/ジョエル・シュマッカー
 豪華絢爛な映画でしたねー。でもその割りには妙に画面がせせこましく感じられたり。もっと広がりがあっても良いと思うのになぁ。少しもったいなかった。
 クリスティーヌの声良いですね。(*^^*)。声楽としてはカルロッタの方が断然に巧いんですが、元からオペラなどの朗々と歌い上げる系の声は嫌いな私、クリスの細い声の方が好きです。劇場支配人達も巧いじゃないですか。合唱も良いし。眼福ならぬ耳福(なにそれ)。で、どうしても気になってしまうのが、男性2人、ラウルとファントムの歌声(^^;)。他の皆はクラシックの発声でオペラな歌い方(なにそれ、その2)をしているのに、この2人だけ異質。ラウルはまだ良いんだけど、ファントムが凄く異質……。だからデュエットをしても2人の声が混ざり合わない。きれいじゃない。耳障りでうっとりできない。
 大体が、ファントムはミューズ的な存在で、クリスは音楽の天使であるファントムと、現実の恋人であるラウルの間を揺れ動くわけです。ファントムの歌声を聞くとフラフラとそちらに惹かれて行ってしまうわけです。ファントムの歌声というのは物凄く大事だと思うのだけどな。いかん、あれではいかん!と心から思いました(^^;)。声にちっとものびがない。ハスキーで色気があるかと思うと、そうでもない。いや、この人単体で聞けばいいのかもしれないけど、クリス達の歌声の合間に聞くと、余りにもお粗末な印象を受ける。…いかんなぁ…
 と、そのあたりが一番の不満でした。
 
 お話しは、まあ切ないお話しですね。全体的にはよくまとまっているとは思います。が、私的には今ひとつはまれず。ファントムがうまく描写できていないような気がして。天上の音楽の才をその身の内にもちつつ、平気で人を殺す。クリスによって愛に目覚め、クリスによって多分「人間」になれたファントム。良いキャラクターなんだけどなあ。観ているこちらももっと胸が痛くなるような気分になっても良いと思うのだが。ミュージカルだから、こんなモノなのかな。よくわからない。

 原作も舞台も知らないわけですが、ラストはああなんでしょうか?あのラストは今ひとついただけなかったですなあ。余韻もへたくれもないわ。少なくともバラの花は要らないような気がする。

SayaT at 2005年02月06日 17:31
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