2003年07月11日

【伽椰子のために】

(劇場)1984/日/小栗 康平
 泥の河で、すっかり小栗監督の映画に夢中になっていた私は、公開と同時にとんでいきましたとも。監督第2作目の「伽椰子のために」、今は亡き、北浜の三越劇場へ~(そう言えば、大毎地下ももう亡いんですよね。お世話になったのに…(;_;))。でも、ちょっとがっくりでした。これは先に小説を読んでいたからかもしれません。小説は重かった。サンジュニーの生き様、伽椰子の生き様。在日の重さ。人が持って産まれたものとは何なのか。それは変えられないものなのか。その重さがとても好きだったです。でも映画では妙にきれいにまとめられてしまって、透明で静謐な美しさ、と言った雰囲気。そう言う風に観れば良かったのかもしれませんが、小説の重さを引きずっていた私には物足りなかったのでした。(2003/07/11記)

SayaT at 2003年07月11日 23:21
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