2003年06月07日

【マトリックス】

(TV)1999/米/ウォシャウスキー兄弟
で、TVでマトリックスを続いて観たわけですが、2を先に観てしまったためかなり拍子抜けでした(^^;)。つまらなかった、と言っても良いかもしれない。まず、アクションの切れが2とは全然違いますねえ。ネオにしてもトリニティにしても(モーフィアスはあまり変わりなかったかな)。2の方が格段にかっこよくて凄いです。4年間の間に鍛えたんだなあ…と役者さん達に感動。カンフー自体はそう好きではないのですが、ネオ達の動きは純粋にカンフーではないため、ダンスを観ているような気分になります。鍛え抜かれた人間の身体の動きのなんと美しいこと。リローデッドではそう感じましたが、マトリックスの方ではそう言う美しさとか切れの良さは感じませんでしたねえ。1999年当時に映画館で観ていたらまた感想も変わったか、とも思いますが、元々「カンフーがあまり好きでない+特撮ものやワイヤーアクションにも興味がない」ですから、多分「評判の割にはあまり面白くなかったなー」で終わっていた可能性が高いです。
 ストーリー的にも、ふぅん、と言う感じかなあ。「胡蝶の夢」ネタですね。この辺りを掘り下げていけば、また全く違ったとても深い意味を持つ映画になったかと思いますが、これはそう言う映画じゃないですね。人間の畑にしても、機械も効率の悪いことでエネルギーを得るのねえ、とか思わず思ってしまうし、睡眠槽で夢を見るネタもあちこちのSFで転がっているので目新しさも特にないし、ご都合主義的な安易な展開もちょっとなあ、と(キスで目覚めますか(^^;))。いや、悪いというわけではないけど、良いと言うわけでも決して無く、これはアクションを見せる映画なんだな、と言う印象。そのアクションに感激できなかったので、私にとっては「マトリックスはあまり面白くなかったなあ」という感想になってしまうのでした。
 しかし、とりあえずの世界設定、話の流れは分かったのでリローデッドをもう一回観たいな、と思っています(^^)。(なんでシステムの中に組み込まれている予言者が反乱を起こしているのかが、どうも分からない)。でもって、半年後の3がとても楽しみ。今度はどんな画面とアクションを見せてくれるのかな?
 余談。一緒に観ていた高校生の長男が「仮想世界であろうと、そのことに全く気が付かずに普通に生活できていて普通の人生を送れるんだから、そのままでいいじゃん。なんで起こすのさ。僕ならずっと寝ていたいな」とのたまいました。確かになあ(^^;)。難しい問題ですね。気が付かなければそれで良い。でもいったん気が付いてしまったら。そこから地獄が始まりますね。(ああ、だから、睡眠槽から救出できる人間と出来ない人間といるんじゃん。と、今思ったわ)
 自分は人間で蝶になった夢を見ているのが、実は自分は蝶で人間になった夢を見ているのか。誰にも答えられない疑問。認識論になってしまう。ずっとむかし。自分が観ている物差しのメモリ(例えば1cmの長さ)と、他人が観ている物差しのメモリの長さは「同じ」なんだろうか。もし違ったとしてもそれは誰にも分からないことなんじゃないだろうか、と延々考え込んだことがあったけど、それと同じね。(結果、もし基準としている長さの認識が人によって違っても、そこから相対的に全ての長さが測られていくのなら、何ら問題はない、と結論を出しましたが、あっているのかどうかは私にはわからない(^^;))(2003/06/06 記)

SayaT at 2003年06月07日 10:03
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